アロエの花咲いた 2004年1月3日 |
アロエ / ユリ科アロエ属。南アフリカ原産の多肉性多年草。アロエは500種類以上あるといわれるが、日本のアロエの多くはキダチアロエのことである。 明治初年に中国経由で日本に入った。「医者いらず」といわれ農家ではごく普通に植えられてきた。、肉厚の葉をすりおろして液汁を採り、腹痛、便秘や健胃の飲用薬、葉肉を薄く切って火傷や切り傷、皮膚病の患部にあて湿布として用いる。古くなると茎が木化し、高さは1メートルを越え、冬に花が咲く。化学物質アロインを含み猛烈に苦い。アロエの名は、アラビア語のalloeh(=苦味のある)からきているといわれている。 花言葉はアロエの花言葉は、健康・信頼・迷信・苦痛 キダチアロエの花言葉は、永遠(とわ)の健康。ただし、この花言葉は「キダチアロエ産業協励会」が制定したものである。 ▼ 「花のボランティア」のTさんは、実に身軽に柵を越えて、道路脇で鮮やかな紅い実を無数に耀かせるトチノキの下に立った。女性たちがプランターに植えた葉牡丹の中に、紅い実をつけたトチノキの切り枝を添えて正月の彩りを出したいという咄嗟の発想だったようだ。その思いつきもさることながら、すばやく柵を越えた身のこなしに感心した。Tさんは、60歳も半ばを過ぎているのではないだろうか。定年後、地域の活動に専念し様々な企画を立案し実行してきた。当然、この「花のボランティア」の世話人も引き受け、率先して動いている。 ▼ 柵越しにTさんからトチノキの枝を渡され、それをご婦人たちに渡しながら、ふと足元をみると厚い肉質の紅い花が咲いていた。アロエの花だ。遅ればせながら、アロエに咲く花は初めて見た。うねるような葉のカオスから抜け出しすくっと伸びた茎、その先の赤い花園にはなんともいえない味わいがある。昨年の夏、浜離宮公園で50年目にしてはじめて咲いた竜舌蘭を見た時のことを思い出した。観葉植物は、その変わらない姿に安心してほっておくと、ある日、突然、予想外の光景を生み出してくる。花が咲くなど期待していなかったものが、唐突に見事な花を咲かせると、なんともいえない感慨に包まれる。 「アロエは、年とらないと花を咲かせない。」 味わい深いTさんの声が聞こえてきた。 ▼ 「花のボランティア」の作業も終わりに近付いた頃、団地の住人のAさんが声をかけてくれた。Aさんは住民同士がつくったテニスサークルの先輩である。年末、その忘年会の席は、Aさんの話で盛り上がった。定年を前にYさんは自分の夢を語った。故郷に近い農村に自分の力で家を建て自給自足の生活をしたい、という。おそらく家族は戸惑っているだろうが、Aさんの語る自立の夢は生き生きと現実味を帯びていた。その第一歩としてチェーンソーを扱う資格を取ったという。宴に集まった男たちは、大学教授、メーカー、銀行マン…様々だ。皆、社会の荒波を潜り抜けながらも思うところ多い年齢である。Aさんの話に、皆が聞き入った。 ▼「花の写真を撮っているといってたから、これを見てほしいと思って、持ってきたよ。」 酒席で、花の素人写真の楽しさを語ったことを覚えていてくれたAさんは、昨年の夏、故郷の自然館で開かれた野草展で撮った草花写真のCDロムを手渡してくれた。 -−−以下、Yさん撮影 野草展(石川県自然館<津幡町にて2003年8月> キャプションは インターネットを中心に拾い集め引用。 ■ ゲンノショウコ / フウロソウ科。多年草。 飲めばたちどころに下痢が止まるというので「現の証拠」という名がつけられた。 茎は地を這うように長く伸びて茂る。葉は3〜5裂する掌状葉で、茎葉に微毛が生えソフトな感じがする。夏から秋にかけて、枝先の方に可愛い梅の花のような花を咲かせる。 (毎日新聞社「雑草ノオト」より) ■ スイートバジル / シソ科のハーブ。一年草。 略してバジリコと呼ばれ,「バジリコ・スパゲティー」の上にちりばめられている。シソによく似たスパイシーな芳香があり、肉・魚・野菜料理などに利用される。特にトマトとの相性がいい。。花は小さく、清らかな感じで、花壇、鉢植えにしても楽しめる。 ■ レモンバーム / シソ科 多年草 原産地は地中海東岸地方で、小アジア、黒海沿岸、中部ヨーロッパにも自生している。温暖で日照量の多い気候を好む。低温・高温に強く多湿でも十分育つが、真夏の乾燥時には若干弱り葉につやがなくなる。極端に土壌が痩せていなければ生育に支障がない。 レモンバームは薬用植物として、葉と乾燥ハーブはカタルや発熱、頭痛、歯痛などの治療に用いられてきた。最近の研究で中枢神経に対して鎮静作用を持つことが報告されている 常緑の葉はレモンに似た甘く爽やかな香りを保ち、ミツバチが集まりやすいことから、ヨーロッパでは紀元前の頃から養蜂用に栽培さている。 レモンバームは、ミツバチの葉という意味のメリッサ、あるいはコウスイハッカ、西洋ヤマハッカ等の別名でも呼ばれ、芳香のある葉は古くからハーブティーやリキュール、料理等に利用されてきた。 ■ ユウゼンギク(友禅菊) / キク科アスター属の多年草。 小さな花が群がって咲く、可憐で美しい、性質の強健な植物。品種は大変に多く、花色は紫青、紫紅、紅、桃、白など多彩で、ほとんどが半八重になる。 ■ ヒメアオキ(姫青木) / ミズキ科 北海道の西南部や本州の日本海側の林内に生える雌雄異株の常緑低木。幹は下から分かれて出て、やや匍匐する。光沢のある、厚い質の葉を対生する。先は鋭く尖り、縁に粗いまばらな鋸歯がある。枝先に多数の紫褐色の花が集まってつく。花弁は4〜5枚。果実は光沢のある楕円形で、赤く熟す。 ■ センニチコウ(千日紅) / ヒユ科センニチコウ属。 千日草ともいう。その名の通り、花期は長く7月〜10月の終わりまで花を咲かせる。草丈50センチの一年草で全体に粗い毛で覆われている。葉は楕円形で対生し、花は茎の先端に集まってほぼ球状につく。ドライフラワーに適している。 ■ アベリア( ツクバネウツギ<衝羽根空木>) / スイカズラ科常緑広葉低木 花期も長く緑化樹木としてよく利用される。アベリアとは、本来、スイカズラ科ツクバネウツギ属のラテン名で、特定の種をさすわけではないツクバネウツギやコツクバネウツギなどがあるが、最近では公園や街路の植え込みによく見かけるハナゾノツクバネウツギ(花衝羽根空木)を指すようになった。25年か30年ぐらい前からのことである。花の時期は 6月〜11月 、潮風につよい。 公害につよい。
■ ニラ / ユリ科ネギ属の多年草 ニラはパキスタン以東のインド、インドネシアなどの東南アジア、中国、日本などの東アジア一帯に自生するが、日本のものは古い時代に渡来した帰化植物といわれる。。冬の鍋物には欠かせない食材である。 名前の「韮」は漢名であるが、ニラという名前は意味不明であるという。おそらくブナやソバなどと同様に古語なのかもしれない。夏から秋にかけて花茎を伸ばし、白い花を次々と咲かせる。食べるのは主に葉であるが、この花も食べられるという。中国では紀元前十世紀にはすでに現在と同様に重要な野菜となっていた。 ■ アルストロメリア / ヒガンバナ科アルストロメリア属 スウェーデンの植物学者リンネの友人アルストメーア男爵が名前の由来とされている。原産は、チリ、ペルーで、英名は『インカのユリ』(LILY OF THE INCAS)と呼ばれ、原種は、チリの砂漠やアンデス山脈の4000mクラスの高所に、生存している。花びらにある斑点やラインは昆虫を誘う為。切り花としても日保ちが良い。 日本では1970年代に入り、「ゆりずいせん」の名前で親しまれるようになった。 ■ ノコンギク(野紺菊)/キク科シオン属の多年草 野山のいたるところに普通に見られる。一般に野菊と呼ばれている。花期は10月から11月。ノコンギクの葉っぱはザラザラしている。滑らかな方がヨメナ。花びらを一片引っこ抜くと、元に冠毛があるのがノコンギク。タンポポのように風に乗って子孫を増やす。ヨメナはそのまま種が下に落ちて、雨水や小川の水に運ばれて子孫を増やす。 ■ シュウカイドウ(秋海棠) / シュウカイドウ科シュウカイドウ属 春に咲くカイドウの花に似て秋に咲くことから秋海棠ト名付けられた。中国南部からマレーシアにいたる地域が原産地。日本へは17世紀半ばに中国から渡来した。ベコニアの一種でこの仲間は熱帯と亜熱帯を中心にオーストラリアを除く世界中に2000種以上が自生する。 ■ ツキヌキニンドウ(突抜忍冬) / スイカズラ科 ツキヌキニンドウはスイカズラの仲間。スイカズラがは東北地方以南の山野に自生しているのに対して、こちらは北米が原産。 ツキヌキニンドウの「ツキヌキ」は、葉が楕円形になっており、その中から花梗が突き抜けたように見えるところから来ている。葉は対生し,特に花のすぐ下の 2 枚は基部が合着して 1 枚のようになり,茎が葉を突き抜くのでこの名前になった。「忍冬」というのはスイカズラのことをさす。 ■ ヤブミョウガ / ツユクサ科の多年草。 ミョウガはショウガ科。ヤブミョウガはツユクサ科。 葉が似ているだけの命名のようだ。 白色の小さな花(径8〜10mm)を多数、円錐状に咲かせる。花は1日でしぼむ。花後に果実 (径5mmほど)ができる。 ■ 宿根カスミ草 / ナデシコ科 カスミソウには宿根草と1年草があり、1年草のものはコーカサス地方原産、宿根草は地中海原産。切り花に使われているのは宿根カスミソウ。 ■ ルドベキア(ハンゴンソウ<反魂草>) / キク科ルドベキア属 ルドベキアの代表種オオハンゴウソウ(大反魂草)は、花が大きく、花びらがそり返りぎみに開く花姿に由来。一年草ルドベキアはオオハンゴウソウとは別種のルドベキア・ヒルタの改良種で、グロリオーサデージーと呼ばれる種類。 ■ タツナミソウ(立浪草) / シソ科の多年草。 花が片側を向いて咲く様子を泡だって寄せてくる波にたとえたもの。茎は赤みを帯び、白色の粗い開出毛が多い。葉は対生し、三角状卵形。茎の先に長さ3〜8cmの花穂を出し、一方方向に花を付ける。 ■ カキドオシ / シソ科の多年草 花のない時期には、葉をもんでも独特の芳香がする。茎の断面が四角いのが特徴す。 ゲンノショウコ(別掲載)と並んで、日本の民間生薬としても非常に有名な草。カキドオシの名前の由来は、垣通(かきどおし)し意味があり、花が終わったあとに、茎が長く伸びて、蔓状になり、地をはって、節から根をおろし、そのつるが伸びて垣根を通り抜けることから垣根通しと呼ばれ、それがつまって垣通しになったもの。 ■ ノギラン / ユリ科 山地に生える多年草。根生葉は倒披針形で長さ8〜20cm。花茎は高さ20〜50cm。穂状に淡黄色で緑色を帯びた小さな花を多数つける。子房は上位で卵形。 ■ デュランタ /クマツヅラ科デュランタ属の非耐寒性 常緑低木 西インド諸島、熱帯アフリカ原産。 デュランタとは、ローマ法王の侍医で植物学者でもあった デュランテス(C.Durantes)の名前にちなんだもの。 ■ ハゼラン / スベリユリ科ハゼラン属 熱帯アメリカ原産の帰化植物。栽培用に導入されたものが道ばたなどに野化している。ハゼランとはは、はぜるように咲く美しい花(爆蘭)という意味。昼過ぎ、三時頃から夕方まで花を開くところから、三時花(サンジカ)あるいは三時草(サンジソウ)ともよばれている。昼過ぎに通りかからなければ、見過ごしてしまう。葉はやや厚く、一カ所から葉が集まって出る。花茎は葉群の上から枝分かれする。スベリヒユの仲間とは大きくイメージが異なり、スベリヒユ科とは思えない。 ■ キンピズヒキ / バラ科 多年草 夏の終わりから秋にかけて、50〜60センチ程にのびる茎先に、さらに、すうっと伸びる細長い花穂を立て、黄金色の小花を密集して咲かせるため、野の花の中では意外と目立つ。その名も、花色から金色の水引に見立てたものだ。 ユーラシア大陸の温帯域に広く分布しており、中国では「竜牙草」と称して薬用植物の一つとしても扱われている。(「雑草ノート」より) ■ アップルミント / シソ科の多年草 地中海沿岸からヨーロッパが原産。比較的丈夫なハーブで冬も枯れずに緑の葉を付ける。 育てるのは、どんな土地でもよいが、日の良く当たる水はけの良い土地がいい。プランターでも十分育つ。 香味料として各種料理に利用できます。 夏、冷凍庫で氷を作るときなどに葉を一枚づづ入れても青林檎の香がほんのりと漂う氷ができる。ハーブティーには茎ごと用いる。 ■ オレガノ / シソ科多年草 料理用ハーブ、特にピザにかかせないハーブとしてよく知られている。オレガノピンク、紫、白などの小花が集まったかわいらしい花を咲かせる為、観賞用やドライフラワーにしても楽しめる。 オレガノという名前はオレガノが地中海に自生するハーブの中でより高い地を好むことからギリシャ語のOros(山)、Ganos(喜び)に由来してつけられた。オレガノの甘い、香ばしい香りは、愛の女神としてしられるアフロディーテが好み大切にしたといわれる。婚礼のカップルは幸福の象徴としてオレガノの花輪を授けられた。またお墓にも死者の魂を癒すためにたむけられたという。 ■ サワギキョウ / キキョウ科の多年草 山地〜亜高山帯の湿地に群生する。茎は直立して高さ50〜135cm、無毛で枝分かれしない。 葉は無柄で互生し、長さ3〜8cmほどの披針形で、細かい鋸歯がある。 茎の上部に総状花序をつくり、長さ2.5〜3cmほどの唇形の花を下から順に咲かせる。 上唇は深く2裂し、下唇は3裂する。 5本の雄しべの葯は合着して雌しべの花柱を取り囲み、上唇の裂け目から上に突き出ている。 ■ ミシマサイコ(三島柴胡) / セリ科 ミシマサイコ属 多年草 三島は静岡県の三島で、柴胡は漢名で、三島で良質のものが生産されたのが和名の起こり。根を乾燥させ、解熱、解毒、鎮痛に用いた。高さ30〜70cm。 葉は線形〜長披針形。枝先から小型の複散形花序をだし、黄色の小さな花をつける。 ■ クコ / ナス科 秋が深まると赤い実をつける。この実が健康によいということで,クコ酒とかクコ茶として飲用される。元々は野生する植物。花が咲いてから日数が経過すると,花の色がだんだん変わる。 ■ タカサゴユリ / ユリ科 本種は大正時代に台湾より入ってきた帰化植物。 種子で簡単に増えることから空き地、線路沿い、道路の法面に異常な速度で増えている。 テッポウユリに似ているが、花筒が細くてスマート、花びらに赤いすじがあるなどの特徴がある。 本種とテッポウユリとを交配して作られた『新テッポウユリ』という園芸種がある。 ▼ Yさんの示してくれた野草展。たどってゆくと、自分はまだまだ草木と出会っていない、ということがよくわかる。今年、この写真をガイドにひとつひとつ自分で撮影して掲載していきたい、と思います。 ありがとうございました。 |
2004年1月3日 |