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                   緑の紅葉 
               2007年4月14日

 



























千の風の声を聞きたければ
新緑の紅葉の樹の下に潜り込めばいい。

万華の光を引きつれて
ざわめきながら、通り過ぎる
気まぐれな風を、
生まれたばかりの掌をいっぱいに広げて、受け止めようとしている葉っぱのさざ波

ああ、あの幸福の時、みんな若くて笑顔にあふれ、
ああ、溌剌と駆け抜けた、




いや、ここに吹き寄せるのは郷愁ではない、まだ見えぬ未来への予感と先見、
それらが万華の光と風に乗って、さあ、出発だ、と肩を押す

めまぐるしい万華の光を受け止めすぎて、やがて、やきつくされて、赤く焦がれて、朽ち果てる、そんな将来の残照さえも
捨てさって、もっと未来へ、
捨て去った先のもっと果ての、とわの宇宙と
この新緑の世界は繋がっている
                          2007年4月14日
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