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               まず咲く花
                2009年2月8日

 
 満作(まんさく)
   Hamamelis japonica Sieb. et Zucc
      マンサク科


 花は1月〜3月頃、葉よりも先に咲く。花には1〜2cmでややちぢれた黄色の短冊形の花弁が4〜5本ありそれを支えるように赤紫色のガク片がつく。マンサクの名前は花が寒い時期に咲くので「先ず咲く」の意味からつけられたとも、この木の花つきのよい年は五穀豊穣と信じられて「満作」に通じるとしてつけたともいわれる。 花言葉は魔力、霊感。


▼早春の公園、植物観察会の列に入って散策の朝、心配した膝の痛みも今朝は和らぎ、体も春の到来に弾んでいるのだと、気分が和らぐ。「花と緑の相談所」の老練な専門委員の解説を聞きながら、椿山茶花の花糸や子房の毛にまで凝視し森を歩くひととき。観察会の丸い輪は、春の到来とともに先ず咲く花=マンサクの花の前に来た。
▼今朝、学んだこと。
マンサクには大きく3種類ある。日本原産の「マンサク」は黄色い花弁。葉の表面にはほとんど毛がない。「シナマンサク」はその名のごとく中国原産。花弁は黄金色。マンサクよりやや大きい。葉の表面には無数の毛が密集している。もうひとつは「マルバマンサク」。丸葉という名のように葉がマンサクやシナマンサクに比べて丸みを帯びている。日本海側の山地にはえている。


▼シナマンサクの花。いつも目を見張るのは、その黄金色の花が、朽ち果てた枯れ葉の中からはじき出されるように咲く風景だ。腐敗の中から生まれ出るかそけき黄金の糸の姿には、大循環の中を巡る生命の定めがこめられている。開花の時、枯れ葉がかなり残っているのはシナマンサクの特徴だそうだ。
枯葉が孕むマンサクの花

▼シナマンサクの花を包む前の年の枯れ葉を見ると、確かに有毛だった。
「葉の表面が無毛ならばマンサク、有毛ならシナマンサク」

                          2009年2月8日
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