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                 花メール
               2009年4月15日

 
ハナズオウ(花蘇芳);/マメ科ハナズオウ属 高さ2メートル前後の落葉低木。葉が出る前に枝を桃紫色の0蝶形の花をつける。花が終わると、円い大きな葉が枝一
面にしげり、その間からサヤインゲンに似た実が垂れ下がる。ハナズオウの仲間は東アジア、地中海沿岸、北アメリカの中東部などに分布。
花蘇芳の名前は、花の色が染料植物スオウで染めた色を思わせるのでつけられた。花は頂上近くの枝に多く集まってゆく。
 ヨーロッパ原産のセイヨウハナズオウは「ユダの木」と呼ばれ、キリストを売ったユダはこの木で首を吊ったといわれる。
花言葉は「不信」「裏切り」


▼左の写真は、故郷の実家の庭に咲いた花蘇芳の赤紫の花群れ。姪が写メールに撮って送ってきてくれた。裸木の中から突如として花が湧き出る風景は壮観である。中学生の頃、殺風景な庭に忽然と咲くその花の姿に、不気味なものを感じた。後に、この花蘇芳の木で、あのユダが首を吊ったと聞いて、子供の頃の不思議な感覚がまた生々しく蘇った。

▼その赤紫の花の中から新芽が若葉を引き連れて生まれくる。新緑にまで目を向ける余裕は中学生の頃にはなかった。花はその生涯と引き替えに、青々とした新緑を用意する。花はそのために自らの死を開くのだ。






▼ 実家の庭の花蘇芳の木の下には紫陽花の木が二本、植えられていて、おそらくその木も一気に新緑の葉を咲かせることだろう。両親の消えた庭は、いまも季節の中で生きている。
姪が送ってくれた上の花メールはさっそく待ち受け画面とした。

                          2009年4月15日
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