ハボタン(葉牡丹)
アブラナ科アブラナ属の一年草
英名は、Flowering cabbage。葉牡丹は13世紀頃生まれた。中央ヨーロッパ地方に原産する野菜のキャベツの改良種。18世紀オランダ人によって日本に持ち込まれ、江戸時代にキャベツから改良され、初めはこちらのほうを甘藍(
くゎんらん)、野菜のほうをハボタンと呼んでいた。温室がなかった江戸 から明治時代にかけて、真冬に観賞できる草花として大いに珍重され、江戸・大
阪・名古屋でそれぞれ独自のハボタンが発展した。 花言葉は、利益・祝福
▼ 団地の管理組合が募集した「花のボランティア」に参加してみることにした。年末、初めての集まりがあり、6人のメンバーが集まった。新春は団地の前にある7つのプランターに何を植えるか、話し合った。やはり、正月は「葉牡丹」が一番、とすぐに意見は一致し、皆で近くの農家の畑に行って大きな葉牡丹を収穫してもらった。次にドンキホーテの店頭で一株150円程度の小さな葉牡丹をいくつも買った。ブランターには、畑で採ってきた白と紫の大きな葉牡丹をすえ、その前を小さな葉牡丹で囲った。主婦の皆さんのアイデアに男性メンバーは素直に従い、労働力提供に撤した。
▼二時間の作業で、団地は新年を迎えるふさわしい景色になった。放置されていたプランターに生気が蘇った。葉牡丹のプランターの前で写真を撮って、「おつかれさま」 とさわやかに解散した。
▼正月二日、故郷に帰っている人が多いのだろう、団地はひっそりとしている。通りすがり、ふと気になり、プランターに近付いた。葉牡丹が水滴に塗れていた。誰かが水をやってくれたのだ。 |