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  道草 「笑う樹」        4月11日



     




















 日本は春爛漫、つい先日まで疲れた幹や枝をむき出しにし広場に佇んでいた孤老の樹も、
黄色い喚声を見下しながら、まるで良寛のように微笑んでいる。
 
子供らが 今を春べと 手毬つく  汝がつけば 吾はうたひ
吾がつけば 汝はうたひ       つきて唄ひて 霞立つ
永き春日を 暮らしつるかも
霞たつながき春日をこどもらと手まりつきつつこの日暮らしつ
こどもらと手まりつきつつこの里に遊ぶ春日はくれずともよし
                                             良寛

 賑やかな広場は笑顔で溢れている。樹も笑うことがあるのかもしれない

「あら、こっちの樹のほうが見ごろよ。」 なんともおませな声で小さな女の子たちが品定めしながら通り過ぎていく・・・・・日本は春爛漫

                     2003年4月11日                  
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