K・N氏からの便りジャズの話をしようF     
      
     “十字路・クロスロード”
     Brian JonesRobert Johnson
 

       2007年7月20日    

 Jazz”は奴隷として身を売られた“アフロ・アメリカン”たちの嘆き、そして束の間の喜びなど、様々な感情の吐露を生誕としている。その進化の過程は西洋音楽の影響を抜きにして語ることは出来ないが“ジャズ”の根底に流れるものは
Blues”である。“ブルース”は4節のリフから更には新たな4小節へと続きワン・コーラス12小節で構成されている。

19世紀後半以降“ワーク・ソング”として受け継がれてきたブルースだがその音楽の発展の上のそしては新たな胎動の時、一人のミュージシャンが次のような言葉を残している。

人々が従来の“ジャズ”に飽き始め、新しい何かを求めていることを、俺たちはひしひしと感じている。」ロック・グループ、ザ・ローリング・ストーンズを創った男、ブライアン・ジョーンズ1962年バンド結成時に語った言葉である。

ジャズに言及した言葉をブライアンが残していたとは思ってもみなかったが、彼の言葉とはうらはらに、ジャズシーンにとって1962年という年は、“飽きることのない”大きなうねりの中にあった。


トランペット奏者、マイルス・デイビスによるモードの成熟とアルト・サックス奏者、オーネット・コールマンに代表されるフリーの台頭・・・。

しかし、当時のジャズシーンにとって若者によるあの熱狂的なまでの音楽は確かに脅威であった。傲慢なブライアンの言葉は、ジャズに寄せる愛情がベースにはあったものの、ジャズにたいし、相反する感情を抱いていた彼は“飽き始め”とまで言い放った。当時の若者たちにとってジャズは決して信じてはいけない大人の音楽に違いなかった。ともあれ “人々が”と大衆を取り込み、時代をリードするブライアン。バンドの創世時、ブライアンら“俺たち”の想いはブルースにあった。

ブルースはジャズやロックなど、現代ポピュラー音楽の共通言語に他ならない。

ブルースに寄せる熱い想いがあったからこそ、ブライアンは不遜にもジャズを一言のもとに切り捨てている。が、それは大きな驕りであったことを、歴史は証明している。まるで裁かれたかのように彼の末路はあった。

1960年代後半ブライアンは、“ブルース・魂の兄弟”ミック・ジャガーとキース・リチャーズの音楽をポップと吐き捨てたものの黒い“悪魔”に取り付かれていく。

1969年ブライアンに悲劇が襲う。
再び大きく変貌していくジャズとは対照的に・・・。

ブライアンの死の謎に迫る映画「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」(原題:STONED)、最後に響くのはロバート・ジョンソンが生涯に残した29曲の一つ、“Stop Breakin’ Down Blues”だ。

ブライアンが敬愛してやまない“キング・オブ・デルタ・ブルース”、ロバート・ジョンソンはブライアンと同様27歳で亡くなった不世出のブルース・シンガーである。
ロバートのブルースは、アメリカ南部の“デルタ地帯”から彷徨い始め大陸を北上。モダン・ジャズの始祖鳥“バード”チャーリー・パーカーの生誕の地カンザスシティを経て、“ブルース・シティ”シカゴへ、そして“モダン・ジャズの聖地”ニューヨークから全世界へと響き渡っていった。南から北へ、“ディープ・サウス”に端を発するブルースのベクトルはジャズのそれと相似形であったという事実に、私は黒人達の音楽に寄り添いながらねじり合う強いうねりを感じている。

  黒い吟遊詩人、“Robert Johnson

19115月生まれの彼は、酒場の女に手を出しついにはその亭主に毒殺されるまで、酒と女をこよなく愛しブルースに己の全てを捧げたミュージシャンだ。シンプルなギター奏法と、一瞬にして裏返るファルセット唱法が特徴的な彼の音楽は、20世紀が生んだ全ての黒人音楽の“オリジン”とまで言われている。同時代に活躍したモダン・ジャズの開祖ギターリストのチャーリー・クリスチャンからブルース・ギターのカリスマ、エリック・クラプトンに至るまで、更には彼らを神と崇める今日までの無数のミュージシャンを辿ると、その核心にロバートのブルースがある。

20世紀初め多くの“Unknown”が、デルタ地帯の湿地の中くぐもりながら、それぞれの精神を歌い呟いていた。が、ためらうことなくふるさとを捨て、ギター片手に北へと向かったのがロバート・ジョンソンだ。酒と女に身を沈め、いさかいを起こしては“十字路・クロスロード”に現れる。そして新たな分水嶺の“十字路・クロスロード”に立ち、ブルースを演奏する。そんな人生と伝えられている。

ブルースとは黒人の白人による差別と偏見、そして屈辱などを色濃く投影した音楽だ。人間として扱われることはなかった彼らにとって、自らの様々な感情を表現することすら許されなかった。慰みとなったのが教会で与えられた音楽“ゴスペル”、そして自らの手で育んだブルースである。“聖・神”のゴスペル、“俗・悪魔”のブルースと決め付けるのは、余りにも短絡的であろうか。それは黒人たちの魂の表の裏なのであろうか・・・。

19世紀の終わり、デルタ地帯で生まれたとされるブルース。今その歴史を遡るとブルースはアメリカ、ディープ・サウスの風景、田舎道が交差する“十字路・クロスロード”で生まれた。そこはロバート初め多くの黒人ミュージシャンたちの精神的出発点でもあった。そしてもう一人のブルース・ミュージシャン、ブライアン・ジョーンズにとっての “十字路・クロスロード”は、どこにあったのであろうか。

ロックの古典“Crossroads”は、ロバートの“Crossroad Blues”から生まれている。

この曲は、エリック・クラプトン率いるロック・トリオ“Cream”によって鮮やかに蘇った。“クロスローズ”はジャック・ブルース、ジンジャー・ベーカーによるロック史上、燦然と輝く金字塔である。

初めてこの曲に接したのは1969年。ブライアンがプールに沈んだ同じ夏、母校の文化祭で同級生が演奏する“クロスローズ”。渦巻くように響き亘ったその音をヘルメットと覆面姿の学生たちが打消し、束の間の快楽を奪っていた。その瞬間、私にとっての “クロスローズ”は、ジャズの鬼才“Eric Dolphy”が、最後に言い残した有名な言葉のよう、“It’s Gone In The Air”となっていった。そして38年もの月日が過ぎ去った今に至るまで、“クロスローズ”が伝説のブルース・ミュージシャン、ロバート・ジョンソンの作品とは、迂闊にも知らなかった。

“クロスローズ”の源に触れる事が出来た。

仲間から見放され孤独の中に沈んでいったブルース・ミュージシャン、ブライアン・ジョーンズ。そして今“十字路・クロスロード”というキーワードでロバートとブライアンが結び付いている。

 In The Beginning”。

旧約聖書の創世記、人類の始まりを告げる言葉。今年、一冊の写真集が発表された。

今やコングロマリットともなっている“The Rolling Stones”。

タイトル、“In The Beginning”は、1965年から1966年にかけての記録である。

巻頭には次のように記述されている。

300枚に及ぶ写真は、他で見ることの出来ない、象徴的なメンバーの息づかいまで感じられるかのようなものばかりだ・・・。今にして思えば、この時期がローリング・ストーンズが、スーパースターダムの頂点―あるいはその深淵―に身を置いた瞬間だったのだ。」

デンマークの写真家、ベンツ・レイが無邪気なまでに音楽に没頭している“ザ・サティスファクション・ツアー”の5人を 均等に、そして等身大に写している。19656月発表された“(I can’t get noSatisfaction”は、リフが魅力的なストーンズ初期のヒット曲であり、ロック史上最大のポップ・チューンだ。しかしこの頃からブライアンは孤立していく。半世紀近くにも亘るストーンズの歴史を今あらためて振り返ると、この時からのブライアンの“心の沈殿”は必然にも思えてくる。

遡る1962年、ブライアン、ミック、そしてキースの魂が交差した“十字路・クロスロード”。それはロバートが海を渡ってもたらした音楽、ブルースそのものに違いない。

ある夜、ロバートは悪魔と出会った。ブルースのテクニックを磨くため、“十字路・クロスロード”で、自らの魂を悪魔に捧げたと伝えられている。

19世紀から伝わる悪魔伝説は、アメリカ南部の黒人社会で語り継がれて来た。

“ヴードゥ教”が盛んな“ジャズ発祥の地”ニューオーリンズではこんな“掟”が伝えられていた。

手の爪をできるだけ短く切り整える。

 真夜中に寂しい十字路に行き、悪魔の登場を願いながら、自分の一番得意な曲を弾く。

 悪魔が隣でギターを弾き始めても、決して横を見てはいけない。

 悪魔とギターを交換する。

  悪魔はあなたの爪から血が出るまで、さらに先を短く切るだろう。

   ギターを再び交換する。

   悪魔が立ち去っても、決してそれを見ないでギターを弾き続ける。

   どんな曲でも自在に演奏できる技術を身に付けている。

ロバートが常日頃、周囲の女達やブルースマンに漏らしていたのはこのような話と伝わっている。彼の代表作、“Me And The Devil Blues”は悪魔との対話で歌われてゆく。

Early this mornin’

when you knocked upon my door

Early this mornin’,ooh

when you knocked upon my door

And I said,Hello,Satan,

I believe it’s time to go.”

Me and the Devil

was walkin’ side by side 

Me and the Devilooh

was walkin’ side by side

And I’m goin’ to beat my woman

 until I get satisfied

今朝早く

おまえが俺のドアをノックしたとき

今朝早く、オー

おまえが俺のドアをノックしたとき

俺はいった、「やぁ、サタンよ、

行く時間なんだね」

俺とサタンは

並んで歩いた

俺とサタンは、オー

並んで歩いた

俺はあの女を打ちのめすんだ

溜飲が下がるまで

アメリカ、ディープ・サウスの、黒くて暗い風景をイメージして頂きたい。暗闇の中、月明かりがコットン畑をぼんやりと照らしている。我々はそこにブルースを歌いながら死んでいった、多くの黒人たちの霊を感ずることが出来る。ロバートの“クロスロード・ブルース”は、こんな悲しい風景から生まれた。ロバートが信じた“聖と神”、そして表裏の“俗と悪魔”。二つの塊が交差する“十字路・クロスロード”はブルースがロバートにもたらした、心象風景そのものであった。

私たちが臨む何度かの分岐点“十字路・クロスロード”・・・。

生きるものに待ち受ける “十字路・クロスロード”は、長くて苦しい道の一里塚でもある。

辞書、“Webster”によると“At The Crossroads”は「異なるコースの行動を選択しなければいけない地点にいる。」と訳されている。

I went to the crossroad

fell down on my knees

I went to the crossroad

fell down on my knees

Asked the Lord above “Have mercy , now

 save poor Bob ,if you please.”

Yeeoo,standin’ at the crossroad

tried to flag a ride

oooo ooee eeee

I tried to flag a ride

Didn’t nobody seem to know me ,babe

everybody pass me by

Standin’ at the crossroad , baby

risin’ sun goin’ down

Standin’ at the crossroad , baby

  eee eee eee,risin’ sun goin’ down

I believe to my soul , now

po’ Bob is sinkin’ down

You can run, you can run

tell my friend Willie Brown

You can run, you can run

tell my friend Willie Brown

at I got the crossroad blues this mornin’,Load

  babe,I’m sinkin’ down

And I went to the crossroad ,mama

  I looked east and west

 I went to the crossroad ,baby

  I looked east and west

Lord,I didn’t have no sweet woman

 ooh-well, babe,in my distress

  

十字路に行って

ひざまずいた 

十字路に行って

ひざまずいた

天の神様にお願いした、「お情けを、

お願い、哀れなボブをお救いください」

オー、十字路に立って

親指突き出し、乗せてもらおうとした

オー、オー

親指突き出し、乗せてもらおうとした

俺を知っている者はいなかった、ベイビー

みんな通り過ぎていっちゃった

十字路に立ったら、ベイビー

昇った朝日が沈もうとしてる

十字路に立ったら、ベイビー

オー、昇った朝日が沈もうとしてる

どうしようもないね

哀れなボブの気持ちも沈みっぱなし

走って、走って

俺の友だちウイリー・ブラウンに伝えてくれ

走って、走って

俺の友だちウイリー・ブラウンに伝えてくれ

俺が十字路のブルースにやられてるって

ベイブ、俺の気持ちは沈みっぱなし

そして俺は十字路へ行った、ママ

東を見て、西を見た

やさしい女が欲しいよ

こんなに切ない気分のときは

ウイリー・ブラウンとは彼の先輩ミュージシャン、そしてボブとは

ロバートその人である。

再びブライアンに戻る。

少年の頃彼は、ジャズに夢中であった。13歳の時ジャズ・ミュージシャン、バード・チャーリー・パーカーと出会う。親に与えてもらったクラリネットを躊躇なく売り飛ばし、アルト・サックスで バードを吹く。彼のジャズはどのようなものであったのであろう。記録にない演奏は、モダン・ジャズの神バードと等質な精神の高揚と沈殿があったに違いない。

私生活でも奔放な彼は、16歳にして最初の子を儲けた。

9624月、ブライアンはミックそしてキースと運命的に出会う。ギターのみならず、多くの楽器で、彼の力量は目を見張るものがあった。ハーモニカ、ピアノ、シタール、木琴、マリンバ、リコーダー、クラリネット、そしてアルト・サックス・・・。多彩に楽器を操るブライアンは初めからミックやキースの脅威であった。ブライアンのストーンズは翌年の6月“Come On”でレコードデビューを飾る。以降の作品の数々に、自由奔放なブライアンを見出す事が出来る。シタールがオリエンタルなイメージを提示する“Paint It Black”、“Under My Thumb”の弾むようなマリンバや叙情性溢れる“Ruby Tuesday”のリコーダー・・・・・。

どれもが的を得ている。そして何よりも彼の“ブルージー”がストーンズの音楽を規定していた。しかしブルースやジャズにたいする想いが募れば募るほどブライアンはミックそしてキース、更には自己の産物と信じていたストーンズそのものから乖離していく。あくまでもブルースを極めようとしていたブライアンにたいし、オリジナル曲を通じポップ・スターになることを夢見ていた二人とは最初から方向を異にしていた。

196973日、黒い悪魔が彼を襲った。ロバート同様酒と女そして麻薬に溺れ、“ブルース・魂の兄弟”に捨てられたブライアンは最後、プールの底に沈んでいった。

ブルースは悲しい・・・。

1969年という年はジャズシーンにとって、“飽き始め”たどころか再び“Something new”に挑む、記念すべき年となっていた。8月、ニューヨークで録音されたマイルス・デイビスのアルバム「BITCHES  BREW」は、今なお古典としてジャズの地平と行方を示し続けている。

呪術的な作品、“Miles Runs The Voodoo Down”(マイルスが呪術師を追いつめる。)

浮遊感たっぷりと、たゆたうよう吹くマイルスの音楽は、限りなくブルージーだ。

それぞれにロバートの遺伝子を受け継ぐマイルスとブライアン。そして197027歳で早世した、もう一人の継承者“Jimi Hendrix

3人のセッションを、夢でも幻でもともかく何でも構わない。いつかはその世界に心を沈めたいと願っている。

やはりジャズのルーツはブルースと想いは至る。

ブライアン・ジョーンズ。ストーンズとしての最後のアルバムが、1968年発表された「BEGGARS BANQUET」だ。アルバムジャケットの中、ハイなミックとキース。ただ一人、犬と戯れるブライアンはなんとも切ない。録音の様子はフランスの映画監督、ジャン・リュック・ゴダールの作品「ONE PLUS ONE」に描かれている。この作品はストーンズの演奏シーンと数人の男女の不思議な行動を、交互に写し取ったものである。映画は“Sympathy For The Devil”(悪魔を哀れむ歌)のレコーディング風景で始まっている。

長回しのショットにはミックの前に佇み込み、まるで教えを請うかのようなブライアンの姿が写し出されている。アコースティック・ギターをかき鳴らすブライアン。しかし悪魔に封印されているかのようにその音はまったく聞こえてこない。悪魔が乗り移ったミックのシャウト。単純なフレーズを繰り返しながら、だんだんと熱くなるファンキーな世界・・・。

悪魔はミックの唇の間から外に出、キースのベースを挑発する。クライマックスはカタルシスの中身悶えして歌うミック。“hoohoo・・・”とコーラスが響く。まるで呪文を唱えているかのように・・・。

カメラはブライアンの寂しげな後姿を捉えている。そこに悪魔が、・・・。

野獣の叫びで始まる“悪魔を憐れむ歌”。ロック史上貴重な録音の一つとされるこの曲は、ジャズと同様、根はブルースにある。“Sympathy For The Devil”を紹介し、二人の“ブルース・マン”の数奇な物語の最後としよう。

SYMPATHY FOR THE DEVILThe Rolling Stones

作詞:Mick Jagger 作曲:Keith Richards

      

Please allow me to introduce myself,

 I’m a man of wealth and taste

I’ve been around for a long long year

Stolen many a man’s soul and taste

I was around when Jeasus Christ had his moment

of doubt and pain

I made damn sure that Pilate

washed his hands and sealed his fate

Pleased to meet you, hope you guess my name

But what’s puzzling you is the nature of my game

I stuck around St.Petersburg,

when I sew it was time for a change

I killed the Tzar and his ministers,

Anastasia screamed in vain

I rode a tank, held a general’s rank,

When the blitzkrieg raged and the bodies stank

Pleased to meet you, hope you guess my name,ah,yeah

But what’s puzzling you is the nature of my

game ,ah,yeah

I watched with glee while your kings and queens

Fought for ten decades for the Gods they made

I shouted out “who killed the Kennedy’s ?”

When after all it was you and me

Let me please introduce myself.

I’m a man of wealth and taste

And I lay traps for troubadours,

who get killed before they reach Bombay

Pleased to meet you, hope you guess my name

But what’s puzzling you is the nature of my game,

Ah, yeah, get down to it

Pleased to meet you, hope you guess my name,ah,yeah

But what’s confusing you is just the nature of

 my game ,m m

Just as every cop is a criminal,

and all the sinners,saints

As heads is tails,

just call me Lucifer

‘Cause I’m in need of some restraint

So if you meet me have some courtesy,

  have some sympathy and some taste

Use all your well leamed politesse

or I’ll lay your soul to waste , m m,

Pleased to meet you, hope you guess my name m m,

But what’s puzzling you is the nature of my

 game m m,I meen it,get down

Ooh ho

Ooh yeah get on down, oh yeah

Oh,yeah! tell me baby what's my name,

tell me huney guess my name

Tell me, baby , what’s my name

 Tell you one time

 You’re to braine

 Ooh ooh ooh ooh, oh yeah

 Ooh ooh oh yeah what’s my name

Tell me, baby,what’s my name

 Ooh ooh ooh ooh ooh,yeah・・・

自己紹介をします

私は財産家で贅沢屋の男です

私は幾世も生きて来ました

多くの人々の魂と信仰を奪いました

キリストが苦しみ 神を疑ったとき

私はそこに居ました

ピラトは手を洗い キリストの宿命を裁いたときも

私はそこに居ました

初めまして 私の名前をご存知ですね

私の企みに諸君は戸惑ってますね

ロシア革命のときも

私はペテルスブルグに居ました

私は皇帝と大臣達を殺し

アナスタシア姫は私に空しく悲願した

電撃戦が激化し 死体が臭気を放ったとき

私は戦車に乗り 将軍になった

初めまして 私の名前をご存知ですね ああイェイ

私の企みに諸君は戸惑ってますね ああイェイ

この世の王様と女王が

勝手に作った神のために

100年間 戦争をするのを私は喜んで見てました

“誰がケネディ一家を殺したのか”と私は叫んだ

でも結局 殺したのは人間達と私

自己紹介します

私は財産家で贅沢屋の男です

ボンベイ到着前に吟遊詩人を殺す

罠を私は仕掛ける

初めまして 私の名をご存知ですね

私の企みに諸君は戸惑って居ますね

ああイェイ さあやろう

初めまして 私の名前をご存知ですね ああイェイ

私の企みに諸君は戸惑って居ますね

うむ

総ての警官は犯罪者

総ての罪人は聖人

と同じように表裏一体だ

私をルシファー大魔王と呼んで下さい

私には制御が必要だ

もし私に会ったら

手厚く扱ってくれ

さもなくばお前の魂を

ぶっ壊すぞ うむ

初めまして 私の名前をご存知ですね うむ

私の企みに諸君は戸惑ってますね

うむ 続けよう

おおイェイ

おおイェイ 続けよう おおイェイ

ベイビー 俺の名前を言えるかい

1度だけ言ってやる

ベイビー 俺の名前を言えるかい

1度だけ言ってやる

お前の所為だ

おお おお おお おお お イェイ

おお おお お イェイ 私の名前は何んだ

言えるかい ベイビー 私の名前をさ

私の名前をさ

おお おお おお おお おお おお イェイ

ともに27歳で早世した“ブルース・ミュージシャン”、ロバートそしてブライアン。

それぞれの“生”と“死”と、今も謎めいている神秘。

私の中、その魂が時空を越え、同じ地平“十字路・クロスロード”となって、交わっている。

参照・引用:Robert Johnson  「The Complete Recordings(ソニー・ミュージック)

The Rolling Stones 「Beggars Banquet(ロンドン・レコード)

2007年7月20日