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   ヤブツバキ   

        ツバキ科常緑低木〜高木          

▼原産地は日本(青森県夏泊半島以南)、朝鮮半島西南部日本人とツバキとの関わりは縄文の時代から5千年にもなる。

▼冬の光が丘公園、裸樹の中を歩いていると、遠くのほうにハッとする色彩を発見する。いつものように気持ちが高ぶり、その紅花の群生にロングショットから一枚一枚シャッターを押しながら近づいていく。光があびた花一輪を選びシャッターを押す。気持ちはさらに高まり、花びらの中の茶せん状のおしべの集落にまで寄っていく。黄金色の花粉、おしべの下には甘い蜜が満ち溢れているのだ。蜜を吸いにくるメジロの気持ちもわかるくらい、この紅花一輪の中に分け入っていきたい衝動に駆られる。後でネガを見ると、冬の光が丘公園の撮影記録は、決まって裸の樹林にはじまりこのヤブツバキのクローズアップショットに落ち着く。まわりが枯れ果てた風景だからこそ、この鮮やかな紅色の生気に圧倒される。
 ▼ところがツバキは古来から"不吉な花”という汚名を着せられている。咲き終わった花が、おしべもろとも抜け落ち、ドサッと地面に落ちてしまうかららしい。花びら一枚一枚が風に吹かれてはらはらと散り、無常を味わうことを好む人にとっては、ツバキの花の唐突な最期は無残に写ったらしい。しかし、私はツバキの唐突な最期も捨てたものではない、と思う。

落ちざまに 水こぼしけり 花椿             芭蕉






この朝 さきしばかりの 新しき 紅花一輪  廊わたる われにむかひて 眼くばせす
神存す--- わが心 既におとろへ 久しくものに倦んじたり
神存すとは 信うすき われらの身には 何の証しも なけれども
われは信ず ただにわづかに われは信ず
かの紅花一輪 わがために ものいふあるを 如何に 如何に
人々百度も われをたばかり あざむく日にも 
われは生きん われは生きん かの一輪の 花の言葉によりてこそ
                                       <三好達治>


▼ 
ツバキの花言葉 (ホームページ「花言葉 in てぃんくの家」より)

椿全体の花言葉は、完璧な魅力・誇り・控えめな美点・美徳
 所縁の日は、2/4・4/29(いずれも誕生花としてOK)
椿(赤)の花言葉は、控え目な美点・気取らない優美・気取らぬ魅力・つつしみ深い
 

椿(白)の花言葉は、申し分のない愛らしさ・理想の愛・至上の美・理想的な愛情・冷やかな美しさ・ひかえめな愛・素晴しい魅力

椿(桃)の花言葉は、贅沢・おしゃれ
椿(日本)の花言葉は、申し分ない魅力
白玉椿(しらたまつばき)の花言葉は、完全な愛らしさ・汚れのないこと
大神楽(だいかぐら)の花言葉は、負けない心
岩根絞(いわねしぼり)の花言葉は、すがすがしさ
侘助(わびすけ)全般の花言葉は、なぐさめてあげます・乙女の祈り
侘助(わびすけ)(桃色)の花言葉は、簡素
                                      

                          
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