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2014年05月13日

●胡蝶花

シャガ(箸莪・射干)/アヤメ科アヤメ属。北海道を除く日本全国に自生している。中国にも自生しているので古い時代の中国からの帰化植物だと考えられる。 
花は外側3枚と内側3枚の花弁からなり、内側はほとんど白色だが、外側は淵が細かく切り込み、中央にオレンジ色と紫の斑点がある。オシベは3本、花柱は3つに分かれる。果実には種子はない。欧米ではあまりみない独特の花である。花言葉は反抗

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▼去年、目を付けておいた道端に今年もシャガの花が咲いている。なんと、清楚で優雅な花だろう。その群生は遠くから見れば、白い蝶が舞っているようにも見える。中国では「胡蝶花」と呼ぶこともあるそうだが、その方がこの花にはよく似合う。
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▼シャガは、縄文か弥生の時代に渡来した実に古い植物らしい。古代人に好まれた園芸種だったのか、それとも薬用として効用があったのか、日本に渡ってきた人々はどんな思いでシャガを携えてきたのか。
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▼シャガの果実には種子はないが、地下に根を張り着実に生き抜いてきた。人々から見放されても静かに毎年、自分の力で着実に花をつける野の植物には、逆に観る側の力量を試しているような気迫がある。

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