●はらはらと散る
サザンカ(山茶花) / ツバキ科の常緑広葉小高木。多数の雄シベはツバキのように筒状に合着していない。そのため椿のように花ごと落ちずに、花びらがばらばらに散っていく。南の国では新芽を摘み、お茶の代用にした。中国では茶梅(サバイ)と呼んでいる。花言葉は理想の恋。
▼「こんなところに山茶花があったのか」 いつもの散歩道で意外にもはじめて山茶花の一輪に出会った。ほんのりとした淡紅色の花は控えめだが、はっとする清楚な佇まいがある。なぜ、いままで気づかなかったのだろう。
▼冬の公園で、深紅の花を咲かせ、どさっと一瞬にして落ちる壮絶なヤブ椿の美しさ、その横で山茶花はほんのりと花を薄紅色に染めながら咲き、はらはらと散っていく。
それぞれの散り方が身にしみる。