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2014年02月01日

●握りしめた春


ミツマタ(三椏)/ジンチョウゲ科キミツマタ属(エドゲウォルチア属)。

枝がその先で、三つに分かれるのでこの名がついた。
 エドゲウォウルチアという属名は19世紀のイギリスの植物学者M・P・エドゲウォースにちなんだ。
樹高1?2メートルの低木。中国原産だが室町時代にはすでに日本に入っていた。花は長さ1センチ、径3ミリぐらいの筒状で葉よりも先に枝先に蜂の巣のように集まって下を向く。、内側が黄色、時に赤色。花弁はなく、筒状のガク筒は外側が白い綿毛でおおわれ開花と共に芳香を発する。
コウゾ、ガンビとともに昔から和紙の原料として利用されてきた。明治以降、紙幣の原料として欠かせない。花言葉は、意外な思い・強靭。

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▼公園でミツマタの低い木の前に三脚を立てた。白い綿毛に覆われた固いガク筒が、3つに分かれた枝先にぶら下っている。ミツマタの木は繊維が長くて強く、つやがあることから明治になって紙幣や地図用紙に使われるようになった。

▼還暦後の自立のために目標としている人がいる。Hさん、テレビ局の報道カメラマンとして世界を駆け、その後、自らナノカンパニーの旗を掲げ、現場にこだわってきた。先日、再び草木の写真撮影を始めたという話をすると、Hさんは大事な自分の三脚の一つをプレゼントしてくださった。ずぼらなことに自分はこれまで手持ちで、目についたものはぼけていようがお構いなしに手当たり次第にシャッターを押していた。
▼もうそろそろ、腰を据えて、じっくりみつめてみてもいい年だ。いただいた三脚はそんなシグナルを発している。
▼まず手始めに浮かんだのが、寒い公園で、握りしめた幼子の拳のような、ミツマタだった。
ピントの合ったマクロの姿は新鮮だ。これからは三脚をしっかり立て、じっくりと見つめる時間を大切にしよう。

mitumata0.jpg

▼3月には、咲き誇る、黄色や赤の小花を撮りにふたたび三脚を立てよう。

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