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2014年01月08日

●椿の自由

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椿(ツバキ)/ツバキ科ツバキ属。日本、朝鮮半島、中国、東南アジアに分布。その数は200種、特に中国はツバキ属の宝庫。日本にはツバキ(ヤブツバキ)ユキツバキ、サザンカが縄文の時代から自生し、椿油として使われるなど人々にとって大切な樹である。花言葉は、理想的な愛、謙遜、申し分ない魅力。
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   この朝 さきしばかりの 新しき 紅花一輪 
 廊わたる われにむかひて 眼くばせす
   神存す--- わが心 既におとろへ 久しくものに倦んじたり
  神存すとは 信うすき われらの身には 何の証しも なけれども
   われは信ず ただにわづかに われは信ず
   かの紅花一輪 わがために ものいふあるを 如何に 如何に
   人々百度も われをたばかり あざむく日にも 
   われは生きん われは生きん かの一輪の 花の言葉によりてこそ
                                     <三好達治>

▲椿の花がポトリと落ちる。この様を見て、昔から椿は不吉な花だと言われているという。しかし、最近、その姿を見て、別の感慨を持つようになった。樹から離れて落ち葉の上に舞い降りた花に無限の自由を感じる。   
          

 椿 落ちてはじめて空を見る <綽迎雲>

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▼どさっと土に落ちた椿の花に不吉さはない。光輝く紅花一輪が、ぽろりと落ちたその一瞬に思いを馳せることの深遠さを心に留めたい。
      

   落ちざまに 水こぼしけり 花椿   <芭蕉>


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   (大晦日に急逝した見留氏の告別式、葬儀への道で)

 冷たい体を満員電車に押し込む  <綽迎雲>


 

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