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2014年03月16日

●三脚据えて、じっくり構える

ミツマタ(三椏)/ジンチョウゲ科キミツマタ属(エドゲウォルチア属)。
花言葉は、意外な思い・強靭。


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▼ミツマタの黄色い花々。ようやく理想どおりの可憐な姿をカメラにおさめることができた。これも三脚を譲ってくださったH先輩のおかげだ。感謝をこめてゆっくりシャッターを切った。

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▼数ミリの小さな花が集まり、数センチの花群れをつくる。その小さな絢爛の世界をじっくり時間をかけて眺める。贅沢なひとときだ。

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▼20年前、ミツマタの枝を刈り取り山の斜面を下る年老いた農婦に出会った。刈り取ったミツマタを蒸し,ていねいに樹皮をはがし、和紙に必要な繊維を含んだ「白皮」を取り出す「しじり」という作業。かつてバブルの最盛期、中国地方の山間の村で見た仕事は、やがて工程の最後に出来あがるであろう札束の姿とはおよそ懸け離れた地味なものだった。「ミツマタの花、みたことあるかい。」その時、婦人の脳裏に浮かんだに違いない花模様をようやくカメラに納めることができた。

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▼還暦後、二度目の人生をもう一度現役に戻り、38年前の仕事を改めて辿ってみようと密かに決意している。その最初もいえるささやかな仕事がようやく一つの節目を迎えようとしている。その折りに、これまで気になっていた草木花を改めて撮りはじめる。今度は、三脚を据えて、じっくり対象と向き合いカメラを構えて、丁寧に記録をしていきたい。

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